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【リサーチコラム】アフターコロナの生活者を考える

April 27,2020

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アイスタイルには、「日本最大のコスメ・美容の総合サイト@cosme(アットコスメ)」の膨大なデータ群を分析し、マーケティングに活用する「リサーチチーム」があります。1500万件を超える膨大なクチコミはもちろん、アクセスデータや意識調査やインタビューを通して、消費者に触れ続けているリサーチチーム。そんな彼らの知見をご紹介します。

 

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今回のテーマは「アフターコロナ」。

 

新型コロナウイルス感染症は、生活者のビューティへの考え方や行動にどのような影響を与えるのだろうか。@cosmeを通し日々生活者を観察する私たちがいま感じていることを挙げてみようと思います。(執筆者の個人的見解であり、株式会社アイスタイルの公式見解を示すものではありません)

ECでの化粧品購入機会が増加

  • 外出自粛により、ECで化粧品を購入する機会が増える
  • ただしECでの化粧品購入は、生活者にとって未だ『いちかばちか』である
  • よってロングセラー商品、リピーターの多い商品がECで購入されやすい(どちらかといえばメイクアップよりもスキンケア)

見るのも、見られるのも動画時代

 

 

  • 動画からの情報収集が増える
  • ウェブカメラ映え、動画映え=カメラを通したときに美しく見えるかが気にするようになる
  • カメラを通して美しく見せるプロであるメイクアップアーティストへの信頼が増す
  • 動画映えするグリッター、偏光ラメ、ハイライトの注目が高まる

自然への畏怖とサステナビリティ

  • 自然への畏怖、自然災害への危機感が増す
  • 自然から身を守るための手段として、サステナビリティへの関心が高まる
  • 自然から身を守る「バリア機能」への関心が高まる
  • 免疫、ワクチンといった医療的アプローチへの関心が高まる
  • 洗い立てのすべすべ感が好まれ、べたつくこと、手で顔に触れることへの嫌悪感が増す
  • シンプルでクリーンなデザインや構造が好まれる
  • クッションタイプ、スプレータイプのスキンケア、シートマスクやコットンなど顔に触れないケア方法が支持される

ジバンシイ ランタンポレル ブロッサム クリーム コンパクト

全体的な傾向として、2011年の東日本大震災がもたらした「価値観の変化」がより顕著になる

  • 絆や人間関係の円滑さ、「和」がより重視される
  • 一体感、万能感が心地よく感じられる
  • 属するコミュニティの和を乱す、周囲から浮く発言や行動は避けられる
  • 「周囲(属するコミュニティ)から浮かない」ことがより重視される
  • コミュニティ内での見た目=ファッションやメイクの同質化がすすむ
  • その一方、周囲の目に触れにくいスキンケアやボディケアは、パーソナライズが進み多様化する

判断基準はより直感的になる

  • モノへの執着はますます失われる
  • 頭で考えて納得できることより、直感的に心地よい、好きと感じるものが選ばれる
  • 「シミに効く」といったピンポイントな訴求だけではなく、「心地よく生きられる」といった包括的なライフスタイル訴求が好まれる
  • 視覚、聴覚、触覚的価値がより重視される
  • パッケージは趣味性、芸術性が高くなる

    BOTANIST(ボタニスト) ゴッホデザインシリーズ

  • 化粧品の価値は効果や仕上がりだけでなく、使っている過程の楽しさも問われる
  • パッケージが使いにくい、使い方が難しい、場所や使用方法が限定される、メッセージが分かりにくいなど、面倒やストレス、我慢が必要なものは選ばれにくくなる
  • ユニバーサルデザイン化がすすむ
  • ビンやカンなどのゴミに出しにくいもの、複数の素材が使われていて分別が必要なもの、ゴミの量が多いもの、サステイナブルではないと選ばれにくくなる

    UZU BY FLOWFUSHI UZU アイオープニングライナー:再生紙を使用したシンプルなパッケージ

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日常生活が戻ったら「明るい色の洋服が欲しい」「顔を明るく見せるハイライトを買いたい」「昼から野球場でビールを飲みたい」、など妄想を膨らませることも少なくないこの頃ですが、コロナ終息後すぐに消費行動を起こすことをためらう人も少なくないのではないでしょうか。一度このような大きな経験をしてしまうと、蓄えることの大切さを改めて感じる人もいるでしょう。

 

そうした中、まず行動を起こしてくれるのでは?と期待を寄せているのが、特定分野に対して熱い想いを持った所謂「オタク」の方たちの存在です。彼らは自分の推しているモノや人に対し応援したいという気持ちを

人一倍強く持っています。

 

化粧品で言えば「コスメヲタ」たちに対する期待はもちろんのこと、久しぶりのライブやイベントで推しに会うためにおしゃれをするアイドルオタクの人たち。彼らと共に作り上げていく共創マーケティングといった考え方もますます広まっていくのではないでしょうか。

また、世界に目を向けても、STAY HOME期間中に、アニメや和食、ゲームなど日本の文化に新たに触れて興味を持ったオタクたちが来日し、インバウンド景気をもたらしてくれる日々も想像されます。オリンピックに向け少しずつ歩みだしていく、そんな明るい未来を信じています。

 

不安でつらい日々を過ごされている皆さまにお見舞い申し上げます。医療関係の皆さま、政府・自治体の皆さま、そして私たちの生活を支えるために尽力してくださっているすべての皆さまに心からの敬意を表します。

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PROFILE

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Uiko Nishiahra

株式会社アイスタイル リサーチプランナー

コスメと分析と猫でごはん3杯イケます♡

原田彩子ONDA3688

Saiko Harada

株式会社アイスタイル リサーチプランナー

クチコミをはじめとした膨大なデータは、アイスタイルの財産です!

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