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世界一の通販大国中国に挑むアイスタイルの越境EC戦略【前編】

February 28,2017

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2017年2月15日、東京ビッグサイトで開催された「イーコマースEXPO 2017 東京」にて、istyle China 董事長兼総経理の吉田直史が登壇し、中国国内におけるアイスタイルグループの越境EC事業についてその戦略や気を付けるポイントなどを紹介させていただきました。

本記事は講演内容を一部抜粋した書き起こしとなります。

【前編】【中編】【後編】の全3回です。

 

=====

 

皆さん、はじめまして。アイスタイルチャイナの吉田です。今日は45分という短い時間ですが、アイスタイルチャイナでやっている展開事例を紹介させていただきます。

 

 

まずは当社のご紹介をさせていただきます。

アイスタイルグループでは「Beauty × ITで世界ナンバー1」を目指し、事業を大きく分けて3つ展開しています。一つ目はアットコスメに関わる広告やマーケティング。

二つ目はビューティサービス事業。アットコスメストアを国内で20店舗運営し、アットコスメショッピングという通販サイト運営しています。

三つ目は私が主に担当しておりますグローバル事業。メインは中国での展開で、そのほかにも最近リリースを出しましたがアットコスメストアの海外展開の第一弾として台北に出店させていただきます。

 

 

つづきまして中国と香港法人のご紹介となります。中国進出支援、販売支援、販促支援の3つの事業を行っており、進出支援事業というところに関しては許認可関係の代行や市場リサーチをメインでやっています。販売支援に関しては、これがメイン事業ではあるのですが越境EC販売そして中国国内の一般貿易販売もやっています。そしてそういったヒット商品をつくるための販促支援というところでクリエイティブ制作をしたり、プロモーション支援コミュニティ支援などをしています。上海の会社と香港の会社が連動しながら事業しているという実態になっています。

ビジネスの全体図としましては、日本と中国とワンストップで運営しているところを強みとしていて、日本側の窓口としてアイスタイルトレーディングという海外貿易部門(海外貿易子会社)というのを2014年末につくらせていただいて、各ブランドさまとの商談というのは、そのグループ会社のほうでやっています。主に中国法人、香港法人というところでは、メディア運営や営業など現地での体制を作り、だいたい40名ぐらいのスタッフが所属しています。

 

アイスタイルチャイナの特徴

弊社の特徴としては、5つぐらいありますのでご紹介させていただきます。

 

  • 独自ノウハウを持つ、EC店舗運営

一つ目としては、EC店舗運営という形で現在3店舗出させていただいています。「TMALL Global」「RED」「VIP.com」に自社の旗艦店を出店しております。

PCよりもAPP販売というところに注意を置いていまして、この3つの店舗いづれもモバイルからの購入比率が9割を超えており、PCで買われる方は極端に少ないです。

  • 日系最大の化粧品ネット卸販売網

ネット卸販売というところでメインでは卸販売になりますが一般貿易品そして越境販売品というところに分けて販売しています。取引をさせていただいている主要な現地でのe-コマースサイトはだいたい20サイトぐらいになります。そのほかにも、個人のインフルエンサーやブロガーが運営しているCtoC店舗対策としてTaobaoでの化粧品販売もしますし、物流代行なんかもしています。

 

  • 日中の物流体制

そして物流体制ですが、物流には当社も力を入れていまして日本からの直送と、保税区倉庫活用、そして一般貿易用倉庫となど、日本・中国において複数の倉庫を持ちながら運営しています。当然現地での在庫管理、棚卸というところが非常に大変ですので、このあたりこういった業務に従事されている方はご苦労も多いのではないかと思います。

 

  • 中国進出に関する諸課題を専門チームがサポート

本日も多くお話させていただくことになりますがCFDAの取得(代行)業務、とりわけ化粧品に関してはCFDAがとても重要となります。また正規輸入をするための許認可取得をするというところを、専門の薬事チームを持ちながら、積極的に各ブランド様に対してサポートをさせていただいています。

 

  • マーケティング支援

そしてマーケティング支援です。ここは仕込んでいる最中なんですけれども、知名度の低い商品をいかに現地でヒットさせていくかと、意図的に販売して仕掛けていくというところに注目しています。

戦略的PRというと言葉は簡単ですが、実体的にはいかにしてノウハウをためて実行していくかというところが非常にポイントになります。新商品発表会をしたりとかメディア拡散したり、KOLの方を利用したり、@cosmeの公式SNSアカウント(のべ150万フォロワー)を活用して手掛けていきます。

 

 

中国のマーケットは転換期

それではここからは中国マーケットについてお話します。

こちらにいらっしゃっている方は詳しい方もいると思いますので割愛してお話させていただきますが、ネット人口は6.8億人、モバイル人口が6億人、EC市場規模、越境EC市場規模は為替レートによるところがありますのでだいたいの目安の数字として認識してください。

ご存知の方もいらっしゃると思いますが、日中市場比較はEC化率が非常に高いというのが顕著なポイントかなと思います。

 

越境ECの歴史はいろいろな方の見解によって違うのですが、私の見解としてを述べさせていただきます。

2005年から2007年が個人代行アナログで越境関係がスタートした年代になりまして、そのあと2007年から2010年は個人代行を仕組み化したアリババさんの運営する「タオバオグローバル」というものができました。2010年から皆さんもご存知の「tenso.com」「Rakuten Global Market」「amazon global」といった海外のECサイトができましたので、中国の消費者は海外ECを通じて商品を買うことができました。そして、2014年から越境ECが合法化していわゆるバブルにつながってきたという経緯があります。

 

しかしながら、現在日本でもインバウンド景気が後退していたり、越境バブルがどこまで続いていくのかというところは非常に議論されていると思います。これも私の見解になりますが、2014は勃興期でした、2015年が成長期、2016年が成熟期、2017年は私は大きな転換期にきていると思っています。

 

越境ECの拡大と対照的に影響を受ける既存産業も無視できなくなってきています。新興IT産業の成長で、既存の百貨店やドラッグストアなど流通産業、また中国国内の化粧品メーカーや健康食品メーカーは影響を受けました。これらの影響もしっかり顧みながら、政府は法律や税制改正落としどころを模索しているんじゃないかなというふうにとらえています。

 

「越境ECサイトで今までどんなカテゴリ・商品を買ったことがありますか?」という調査結果があります。アイリサーチ社のデータになりますが、1位が化粧品(45.7%)、2位はベビー用品(39.3%)、3位は食品・健康食品(38.6%)、4位ファッション・アパレル(38.0%)、5位家電(30.6%)など、インバウンド需要と似ている傾向にあるんじゃないかなと思っています。

 

当然化粧品関係というところが私の専門だったりしますので、化粧品の市場規模についても説明させていただきます。化粧品市場の規模というところでは、2013年から中国市場は日本市場を逆転しており、そこから右肩上がりに成長しています。化粧品のEC化率が18.5%とありますので、中国全体の消費EC化比率である12.5%という数値と比較しても化粧品をネットで買う方は相当いらっしゃいます。

 

そしてこれはみずほ証券さんのまとめたものをお借りしているんですが、ユーロモニターのデータをまとめたものになります。化粧品流通におけるEC化が顕著に進んでいるとお話させていただきましたが、有力ECや越境ECの登場によって消費者の利便性はあがりましたが、既存の流通チャネルは打撃を受けました。特に百貨店は大きな影響を受けました。この辺が半分に落ちているというかわりに「Beauty Specialist Retailers」はシェアを伸ばしています。これは現地でセフォラですとかワトソンズだったりとかがやっている美容専門の小売り専門店になります。

 

また中国化粧品市場の企業シェアを見ても、中国企業、韓国企業の躍進によって競争が激化しているというのもあり、現地は本当にいろんな商品が乱立していて戦争状態になっています。国内化粧品は強いし、越境ECで欧米ブランドや日韓のいろんな商品が入ってくるのでいちばん困惑しているのは女性の消費者の方じゃないかなと思っています。

 

そんな中で消費者の方々の商品を見る目もより厳しくなってきているというのを肌身で感じています。

 

=====(つづく)=====

 

「世界一の通販大国中国に挑むアイスタイルの越境EC戦略【中編】」の公開は3月7日(水)を予定しています。

 

 

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PROFILE

tadashi_yoshida

Yoshida Tadashi

istyle China Co.,Ltd / 可思美贸易(上海)有限公司 董事長兼総経理

埼玉県さいたま市生まれ。
大手印刷会社を経てアイスタイルへ。
入社後は営業部門を率いたのち、2012年にistyle Chinaを設立。董事長就任。

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