STORIES istyle blog

TAG

閉じる

  • TOP
  • COLUMN
  • 日本発、世界の当たり前をつくりたい! -生活者中心の市場の仕組みを世界へ展開する、アイスタイルグループのグローバル戦略(後編)

COLUMN

日本発、世界の当たり前をつくりたい!
-生活者中心の市場の仕組みを世界へ展開する、アイスタイルグループのグローバル戦略(後編)

September 9,2016

  • facebook
  • twitter
  • Google+
  • はてなブックマーク

※本記事は2016年9月9日にアイスタイル HR blogに投稿された記事の再掲です。

 

 


@cosmeの特長であり財産でもある、美容関連商品に関するクチコミ・商品情報・ランキングという膨大なデータベース。世界中の国々で独自のデータベースをつくり、さらにそれをつないだグローバルデータベースを構築するという構想について、前編の記事でお伝えしました。

 

それに向けた事業開発の第一線を担っているのが海外事業開発部のみなさんです。具体的にはどのように取り組んでいるのでしょうか。そして、その裏にはどんな思いがあるのでしょうか?引き続き、海外事業開発部のラファエルさんと久慈さんにお話を伺います。

(左)グローバル事業開発本部 海外事業開発部 部長/ラファエルさん
(右)グローバル事業開発本部 海外事業開発部/久慈さん

各ビジネス領域の担当メンバーと連携しながら、事業戦略プランニング・実行支援を行う

– 前回、アイスタイルグループの海外事業戦略について伺いましたが、海外事業開発部では具体的にどの部分の業務を担っているのでしょうか?

 

ラファエル: 「関連部署・グループ会社との連携のもと、海外事業戦略のプランニングから、実行支援までを行うのが海外事業開発部の役割です。海外事業専任の部署ができたのがちょうど1年前の2015年の7月なのですが、そこから1年かけて市場調査と、進出国やパートナー企業の選定を行ってきました。その結果第一注力国として定めた中国・香港・台湾・タイ・シンガポールにおいて、今期(2016年7月~)は、会社設立やM&A・業務提携など具体的に話を進めています。並行して、第二、第三優先としている国や地域の市場調査やパートナー選定も行い、新たな可能性を探っていきます」

 

久慈: 「入口の部分は私たちが開拓していきますが、もちろん私たちだけで話を進めることができるわけではありません。各領域の担当のメンバーとは密に連携をとりながら、一緒にプロジェクトを進めています。例えば小売事業であれば、@cosme storeを運営するコスメネクストの海外担当部門、メディアであれば、アイスタイル内のメディア開発に関連する各部署。卸であれば、輸出業務を行うアイスタイルトレーディングや、中国現地法人のアイスタイルチャイナ、といったように、それぞれの担当者と連携しながら動いています。週に1回、海外プロジェクトチームとして定期的に進捗共有を行うほか、適宜相談をしたり、一緒に海外出張に行ったりもします。所属部門や所属会社は違いますが、一つのチームとして協力し合って仕事をしています。複数の事業領域があって相互に連携したビジネスを行っている、アイスタイルグループならではですね」

 

ビジネスモデルや市場性だけではなく、理念や文化、考え方も重視してパートナーを選定

– 現地企業とのパートナーシップを組む方針で進めている国が多いと前回伺いましたが、こうしたパートナーの開拓はどのように行っているのですか?

 

ラファエル: 「まずは各国の企業やサービスについて調べて、協業の可能性がありそうな企業を選定します。人づてに紹介をしてもらったり、新規開拓の場合は、公開されている問い合わせ先へ直接電話をしたりメールを送ったりしてコンタクトをとる、という地道なやり方をしています。コンサルティング会社などに依頼すればもっと違ったやり方があるのかもしれないですが、ベンチャー企業らしく自ら汗をかいてやっています(笑)。

返事をいただけず焦ることもありますが、ありがたいことに好意的な反応をいただくことが多いですね。インターネットメディアと実店舗の両方を展開していることはアイスタイルグループの強みだと自負していますが、同様のビジネスモデルでうまくいっている企業は他にあまりないため、興味を持っていただけるケースが多いのです。小売の会社に行くと『メディアもやりたいんです』というお話をいただきますし、メディアの会社に行くと『店舗のデータが欲しいんです』と言われます。

メディア単体で考えても、マネタイズに苦戦しているケースが多いので、そのような場合は私たちの知見をお伝えすることでお力添えができるかもしれません。お互いにとってのメリットとなるようなパートナーシップが組めるよう、交渉を進めています」

 

– パートナー選定にあたり、重視していることはありますか?

 

久慈: 「お互いにとって事業面でメリットがあるかどうかという点はもちろん、理念や文化、考え方に共感できるかという点を重視しています。その点で相容れない場合は、どんなに事業面でのマッチ度が高くても、パートナーシップを結ばないという決断もあり得ます。

交渉の場ではよく、『ファミリーになりましょう』という話をしています。お互いの価値観を共有して、一緒に発展していけるような関係を作りたいと考えているためです。価値観というのは、私たちが描くグローバルデータベースの構築という未来像や、その根底にある『生活者中心の市場の創造』というビジョンもそうですし、会社づくりや社員に対する考え方などもそうです。

大切にしている価値観を共有できないと、たとえ短期的に提携メリットがあったとしても結局はうまくいかなくなってしまうので、その点はとても丁寧にコミュニケーションをとっています」

 

日本発、世界のスタンダードをつくりたい。そのポテンシャルがアイスタイルにはある

– お二人のこともお聞きしたいと思います。久慈さんは、今年の7月からグローバル事業開発本部にジョインされたんですよね?

 

久慈: 「はい。新卒でアイスタイルに入社して、化粧品メーカーさんへの広告提案営業を約5年やりました。その後BID(美容事業者向けID)関連サービスの開発や、広告サービス開発などの仕事を経て、7月にグローバル事業本部に異動になりました。

これまでいくつかの部署を経験していますが、入社以来ずっと一貫してBtoBの事業に携わってきています。クライアントとなる化粧品メーカーさんが何を求めていて、どういう仕組みがあればハッピーになれるのかということを、ずっと通して考えてきました。これから海外でビジネスを展開するにあたっても、クライアントサイドの視点は非常に重要になりますので、今はまだパートナーシップの交渉をしている段階ですが、今後実行フェーズになった際には自分の経験を活かせればと思っています」

 

– 元々海外事業には興味があったのですか?

 

久慈: 「はい。海外事業に携わりたいという思いは以前から持っていました。元々好きでよく行っていたというものあるのですが、実はそれ以上に、日本が好きなんです。元々、地元である盛岡の活性化に貢献したいと思っていて、そこから発展して日本全体を盛り上げたいと思うようになりました。そう考えた時、比較対象として自然と海外に目が向き、日本発のサービスやプロダクトを世界に展開していくことに興味がわいてきました。

また、自分自身の幅を広げたいという思いもありました。これまでとは違うフィールドで挑戦できるという点もそうですし、0から1を生み出すという意味でも私にとってはチャレンジングです。アイスタイルの海外事業はまだこれからで、まさに0から1を生み出すタイミングなのですが、実は私自身はこれまでにあまり新規の立ち上げは経験したことがなかったので、とても学ぶことが多く面白いです」

 

– ラファエルさんはどのような経緯で現在のお仕事に就かれたのですか?

 

ラファエル: 「私は生まれはフランスで、イギリスの大学を卒業後に来日しました。在日フランス大使館でフランス企業の日本進出支援に携わり、その後アメリカの戦略コンサルティングファームの東京支社やシンガポール支社を経て、フランスのアパレルブランドやジュエリーブランド数社で日本を始めとするアジア各国におけるビジネス推進を行いました。

その後、ドイツでスタートした定期購入型の化粧品EC「Glossy Box」(現:Bloom Box)の日本法人に2代目社長として参画し、1年後の2013年にGlossy Boxがアイスタイルグループに参画することになったため、会社とともに移ってきました(注:現在、Bloom Boxはアイスタイルグループの株式会社コスメ・コムにて運営)。

私自身のキャリアという観点で言えば、これまでフランスなど海外のブランドやサービスを日本で展開するということを主に手掛けてきたので、次は日本から海外へ発信することをやってみたいという思いがありました。ちょうどアイスタイルグループが本格的に海外進出を始めるという時期だったので、ぜひやらせてほしいと手を挙げました」

 

– お二人とも、日本発のサービスやプロダクトを世界に展開していきたいという思いがあるのですね。

 

久慈: 「そうですね。ただ何でも良いというわけではなく、私の場合、アイスタイルがやっていることの良さを伝えたいという思いがベースにあります。

メーカーや小売店の意向が大きく反映されたマーケティングや売り場づくりがされてきたというのが化粧品業界の常識でしたが、生活者の声を集めたメディアをつくり、その声をもとに売り場を変えてきたのが@cosmeです。

業界構造を変えるには、生活者だけでなく、メーカーや小売店の利益にもつながらなければなりません。実際、私もこれまでメーカーさんと一緒に仕事をしていて、『@cosmeって売上につながるの?』とよく言われてきました。しかし、アイスタイルという会社も、私自身も、生活者の方を向いたマーケティングが商品の売上につながるということを手ごたえとして感じています。

 

生活者が置いてきぼりになってしまっている業界構造は、海外でも同じです。今度は世界という舞台で、『私たちのメディアには、業界を変えられる力があるんです』ということを証明したい。日本発のサービスを世界に展開したいという、私自身のやりたいことともシンクロしていますし、アイスタイルが持つポテンシャルをどこまで伸ばせるか、チャレンジのしがいがありますね。

その結果、良いもの・評価されているものがどこでも自然に買える世界を実現したいと思っています。日本だけでなく世界各国でそれが当たり前になる日が来たら、夢が叶ったと言えるのではないでしょうか」

 

おわりに

今回は、海外事業開発の第一線を担う、海外事業開発部のお二人にお話を伺いました。アイスタイルグループの描く未来像や、その実現に向けてどのように取り組んでいるのか、イメージしていただけたでしょうか?

美容文化や美容関連ビジネスは、日本が世界に誇れるものの一つです。そして、そんな日本の美容市場において独自のポジションを築いてきた@cosmeもまた、世界中の生活者や美容事業者の方々にも喜んでいただけるサービスであると、私たちは信じています。

 

「Beauty × ITで世界No.1」を目指すアイスタイルグループの取り組みに、これからもどうぞご期待ください!

  • facebook
  • twitter
  • Google+
  • はてなブックマーク

ページトップへ