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「ビジネスで世の中の課題を解決する」
-アイスタイルが、インターンシップのテーマに地方創生を選んだワケ
【インターンシップレポート_前編】

December 1,2015

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※本記事は2015年12月1日にアイスタイル HR blogに投稿された記事の再掲です。

 

2015年夏、アイスタイルでは、新潟県越後妻有で開催されている大規模アートイベント「大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ2015」とコラボレーションしたサマーインターンシッププログラムを実施いたしました。

「大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ」とは

「大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ」は、過疎高齢化の進む日本有数の豪雪地・越後妻有(新潟県十日町市、津南町)を舞台に、2000年から3年に1度開催されている世界最大級の国際芸術祭です。農業を通して大地とかかわってきた「里山」の暮らしが今も豊かに残っている地域で、「人間は自然に内包される」を基本理念としたアートを道しるべに里山を巡る新しい旅は、アートによる地域づくりの先進事例として、国内外から注目を集めています。

- 芸術祭オフィシャルページより(http://www.echigo-tsumari.jp/

地域活性化には成功したが、継続していくことが課題

人口7万人の町に、会期中の50日間だけで50万人近い人が訪れ、過疎高齢化の進む越後妻有の活性化に大きく貢献している「大地の芸術祭」。最近では、同様の取り組みが他の地域でも行われるようになるなど、地方創生事業の好例として注目を集めています。

しかし、そんな「大地の芸術祭」が存続の危機を迎えています。制作された芸術作品の劣化を防ぐためにはかなりの時間や労力を必要とし、その費用は年間1億円以上にものぼります。開催期間外では数多くの来場者は見込めず、メンテナンス費用だけがかさんでしまいます。

今回のインターンシッププログラムは、参加学生が現地でのフィールドワークやその後のグループワークを通して、この多大な負荷・コストをという課題を解決するための収益モデルの企画を立案するという内容でした。

では、なぜ今回アイスタイルは「大地の芸術祭」とコラボレーションしたインターンシッププログラムを開催することにしたのでしょうか。そして、開催してみて得たものは何だったのでしょうか。本プログラムのプロジェクトマネージャーであるヒューマンリソース部の田中さんに話を聞きました。

ヒューマンリソース部 田中秀平さん

 

世のなかに実在する課題に取り組む経験を

- 外部の団体とコラボレーションしたインターンシップを行うのは、今回が初めてですよね。なぜこのようなプログラムを行うことにしたのですか?

 

田中:  過去数年間ほど、就職活動を控えた学生を対象にしたサマーインターンシッププログラムを毎年実施してきました。ビジネスコースを志望する学生に対して行っていたのは、アイスタイルのリソースを活用した新規事業を立案するという内容のプログラムで、経営陣や第一線で活躍する社員など、ビジネスの現場にいる人たちからリアルなフィードバックを受けられるとあって、学生の満足度は総じて高いものでした。

今回は、幅広い層の学生に興味を持ってもらうため、新しいことに取り組みたいと考えていました。一方、「大地の芸術祭」にはアイスタイル代表の吉松がオフィシャルサポーターとして参加しており、芸術祭の運営サイドが抱えるこの課題の解決方法を模索していました。吉松とインターンシップの内容について話をしていた時にちょうどこの話が出て、「大地の芸術祭が抱える課題を、ビジネスモデルで解決できないだろうか?」と思ったことが、今回のインターンシップ企画のはじまりでした。

このテーマに取り組むことは、参加学生にとっても貴重な経験になるだろうという確信もありました。「もしも」の話ではなく本当に明確な課題として世のなかに存在しているテーマに取り組む機会は、学生時代にはあまり多くはないと思います。社会に出る前にそのような経験をすることで、今後の進路を考える機会にしてもらえればと思いました。

キックオフイベントの様子

 

ビジョンを実現するためには収益モデルが必要

-地方創生や芸術祭というテーマはアイスタイルの事業とは関連がないように思えますが、アイスタイルがこのプログラムに取り組む意義は何なのでしょうか?

 

田中: はい、確かに本業の事業内容とは関連のない内容かもしれません。しかし、アイスタイルがやっていることと今回のテーマとは、実は共通点があるのです。

アイスタイルという会社は創業以来、「生活者中心の市場の創造」をビジョンに掲げて事業を行ってきました。メーカーから提供される限られた情報のみで商品を選ぶしかなかった時代に、生活者(消費者)発信で情報交換ができるクチコミサイトを作ったのがはじまりです。

私たちは、市場のあり方そのものを変えたかったのです。そのためサービスをきちんと収益化し、継続的に運営していく必要がありました。実は早い段階から、企業からお金をいただくモデルを考えていました。しかし当時はまだクチコミサイトが一般的ではなく、なかなか理解してもらえませんでした。

それでも私たちは、自分たちのサービスが価値を提供できるものになることを確信していました。そして賛同してくれた少しのメーカーさんの支援をいただきながら、ユーザーにとっての利益を最優先にサービスを提供し続けてきました。その結果、消費者のリアルな声が蓄積されたデータベースや美容意識の高いユーザーが集まるコミュニティがうまれました。そして、これに価値を感じてくれるメーカーさんが少しずつ増え、自社ブランドのプロモーションやマーケティング目的で活用してもらえるようになり、収益化に成功したのです。このビジネスモデルを評価していただき、2014年には、「2014年度グッドデザイン賞」、「ポーター賞」を受賞しました。

「大地の芸術祭」のような取り組みも同様で、継続させることができて初めて地方創生というビジョンを達成できます。幸い「大地の芸術祭」は15年間運営を続けて来られていますが、ボランティアの方々の協力のうえで成り立っている状態です。そんななか、ビジネスの収益化によりビジョンを実現してきたアイスタイルが、その経験を学生インターンシップという機会を通して世の中に還元することは、非常に意義のあることだと思っています。事業の収益化は地方創生における大きな共通課題の一つであると思いますので、今回の取り組みから他でも活かせるヒントが生まれればいいな、とも思っています。

 

-なるほど、世のなかの課題をビジネスで解決するという点で、アイスタイルの経験や知見を活かせるというわけですね。

 

田中: そうですね。今回のインターンシッププログラムでは、アイスタイルの創業以来ビジネスを牽引してきた代表の吉松が、学生のビジネスモデルの企画をサポートしました。参加学生は非常に濃い経験ができたのではないかと思います。

 

-ありがとうございます。参加した学生のみなさんが、どんな経験をして何を感じたのか、とても気になります!次回は、実際のプログラム実施の様子をレポートいたします。

 

後編につづく

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