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期待のビューティテクノロジー
~ビューティにおけるAI.IoTの可能性~

October 25,2017

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2017年9月11日、東京ビッグサイトで開催された「ダイエット&ビューティーフェア2017」にて、取締役 CQO 山田 メユミ、新規メディア準備室 エグセクティブプロデューサー 矢野 貴久子、 新規メディア準備室 服部 めぐみが登壇し、「期待のビューティテクノロジー~ビューティにおけるAI.IoTの可能性~」というテーマでお話しさせていただきました。

 

わが社では、海外のグループ会社、子会社も増え、急速にグローバル化しています。海外からの情報も集まるなかで、ビューティテクノロジーは、今後注目していきたい分野であり、新規メディア準備室でも注目しています。今回はそのプレゼンテーションが社内でも共有されました。そのなかでもとくに気になった部分を抜粋してお届けしたいと思います。

 

まず、ビューティテックって何?というところですが、ひとくちに言えば美容分野でもあらゆる技術が応用されるようになったということです。とくにIoT(Internet of Things=モノがインターネットでつながること)、AI(人工知能)、VR(仮想現実)などなど。言葉にしてしまうと難しそうですが、とにかくもっと美容が楽しくもっとそれぞれのニーズに応じたものに進化していくということでもあります。

 

—まずはIoTについて。これは本当に大きな可能性を秘めています!

 

服部:海外で話題になっているのが、スマートヘアブラシです。ヘアブラシの中に、センサーとデータ通信機器が内蔵されていまして、髪のまとまり・くせ・痛み・乾燥・切れ毛の状態などを測定してくれるんです。髪の状態だけでなくて、ブラッシング時の癖や強さ、回数もデータが送られて分析されるので適切なブラッシング方法なのかどうかもわかります。そのデータをもとに個々の髪の状態やニーズにマッチするケア方法だったりアイテムだったりが提案されるというわけです。 日本ではまだ未発売ですがもうすぐ上陸するという噂もあります。

 

あと、個人的には、スマート電動歯ブラシが気になります。歯医者さんが推奨する正しい歯磨きを実践できるのですが、すごいのが、磨いた場所をトラックできること。正しくブラッシングできているところと、できていないところ、そして歯磨きで重要なブラッシングの適切な圧力もチェックできます。毎日の歯磨きをデータとして登録できて、”ここの部分は磨き残しがありますよ”、ちょっと磨く力が強いですよ”とスマホを通して教えてくれます。歯医者さんがこの電動歯ブラシで推奨する、2分間の正しい歯磨きというのを、商品を通じて教えてもらえるアイテムになっています。

 

—それからAIも美容業界にじわじわ広がっています。

 

矢野:チャットボットという言葉を耳にしたことのある方もいらっしゃると思いますが、チャットボットではAIの機械学習の技術が使われています。ある米国ブランドが口紅のレコメンドをFacebookアプリのチャットボットを使ってやっていましてとても気軽な感じで使えます。Facebookメッセンジャー上で、たとえばですが、自分がいいなと思った色、花でもシャツでもなんでもいいのですが、その画像を送ると、“それならこれがいいわよ”というように、その色にもっとも近い色をレコメンドしてくれます。また、その色を自分の写真上で試してみることもでき、そのまま購入できます。この手法は、直接店頭に行ったり、電話で問い合わせたりするのを避ける傾向にあるミレニアル世代に好評とも聞いています。アプリをダウンロードしなくてもよい手軽さもありますね。美容のチャットボットは英語のものが多いのですが、そのうち日本語でも使えるようになるのではと期待しています。

 

—店頭でも、デジタルを駆使した接客がみられます。

 

服部: 国内外で各ブランドが提供する店頭デジタルプロモーションの共通キーワードは、「記憶に残る体験×自宅で再現可能なツールの提供」というところですね。国内の事例としてご紹介したいのがSHISEIDOが(グローバルで展開するブランドSHISEIDO)銀座SIXに初めて「デジタルカウンセリングミラー」です。メインターゲットは、ミレムアム世代。そのミレニアル世代の人たちが、化粧品のカウンターに求めることって実は二つあって、その一つが「パーソナライズド」、もう一つが「トライアル機会」。それを取り入れたのが、この「デジタルカウンセリングミラー」なんです。銀座SIXに行けば誰でも体験できるので、是非体験してみてください。

 

さて、デジタルでカウンセリングというと、メークなどの色ものに活用されるケースを思い浮かべがちですが、このデジタルミラーでは、実はスキンケアのレコメンドが強化されています。まずカウンターに行って、自分の顔を撮ります。撮った後に、例えば“あなたにあったクレンジングはこれです”などのレコメンドが出てくるのは当たり前になりつつありますが、そのあとに、“あなたの顔にあったマッサージの仕方はこれです”と、マッサージの仕方まで教えてくれます。今までだと、モデルさんの顔を中心に、“上から下にマッサージしてはいけません、下から上にちゃんとマッサージしましょう”と教えるシステムが多かったんですが、自分の顔上にマッサージの手順が線で可視化できることによって自分ごと化させることができます。しかも、そのあとに自分の携帯にトライアルしたデータが送られてきます。まさに自宅で再現できるわけです。

 

スキンケアアイテムを買って、自宅に持ち帰ってもなかなかHow toの部分で正しく使えている方は少ないそうで、正しく使っていただくことにより、製品の効果をアップさせることに注目しています。このデジタルカウンセリングミラーを通して、その場の体験だけでなく、自宅でも使い方を復習できるところを重要視した販売方法は、よりパーソナライズ化が求められる時代、そして若い世代にもマッチしていますよね。とはいえ、SHISEIDOとしてはまだまだだということで、いろんなお客様の意見を聞きつつデータをため、最終的にはグローバルSHISEIDOのカウンター全店に、こういったシステムを入れていきたいと話はされていました。

 

—その他、アプリをはじめとしたデジタルマーケティングについて

 

矢野: いまメークシミュレーションアプリも熱いですね。AR(拡張現実)という技術を使い、自分の顔写真の上にメークをいろいろ試せる、あるいは動画でもいろんなメークを楽しめたりする。なかには、世界で億単位のダウンロード数があるものもあります。若い世代では、こういったアプリを使うことで実際に購入の割合が高まるというデータが出ているそうです。実際にアプリ上でヴァーチャルアーティストがメークを教えてくれるものも出てきていますね。

 

あとはECの潮流の一つとして、ビデオコマースがすごく台頭してきているかなと思っています。動画を見て、そのまま買う。ミレニアル世代のオンラインショッピングは動画が主戦場にうつりつつあります。どのような動画が購買につながりやすいのか、VRコンテンツでの試みもあり、ECでの体験がこれからもっとリッチにものになっていきそうです。

 

個人的には、これだけテクノロジーが発達していくとクリエイティブが逆にますます大事になってくるのではないかなと思っています。単にインフルエンサーを起用するだけでなく、そこにストーリーをきちんとつくりこんでいたり、英語圏の美容オンラインメディアが、多様性、人種やLGBTなどマイノリティな世界をも包み込む編集方針になっていたり、老舗のECが、新進気鋭のデジタルクリエイターと組んだり、ますます豊かな表現が広がっていくことを楽しみにしています。

 

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PROFILE

170810矢野

Kikuko Yano

アイスタイル 新規メディア準備室 エグセクティブプロデューサー

雑誌編集、ネットメディア立ち上げを経て、プロデューサーとして、さまざまなネットメディアの編集、デジタルマーケティングに関わる。アイスタイルでは新規メディアを準備中。9歳の息子との戦いごっこで体力づくりの毎日。

170810服部

Megumi Hattori

アイスタイル 新規メディア準備室 

入社12年目。営業・EC事業・メディア立ち上げ・「歩くアットコスメ」として、国内外の美容情報を発信し、現在の職へ。プライベートでもお給料の8割は美容関係に投資(笑)現在は、憧れの矢野さんと新規メディアを準備中。

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