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ビューティープラットフォーム戦略の推進者たち (1)
~@cosmeスマートフォンサイト刷新プロジェクト~

March 31,2016

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※本記事は2016年3月31日にアイスタイル HR blogに投稿された記事の再掲です。

 

 

突然ですが、みなさんはインターネットをどのように使うことが多いでしょうか。調べものをするため?最新の話題をチェックするため?買い物やお店の予約をするため?誰かとのコミュニケーションのため?色々あると思いますが、そのすべてを一つのプラットフォーム上で行うことができたら便利だと思いませんか?

 

いま、私たちが実現しようとしているのは、そんな世界です。化粧品のクチコミサイトとして誕生し、多くの生活者や企業からの支持をいただいてきた@cosmeは、「美容」という領域におけるすべてのプレイヤーがつながり、あらゆる活動ができるようになる一つのプラットフォームへと生まれ変わろうとしています。

 

そんなビューティープラットフォームのある世界を表現したコンセプトムービーがこちら。

 

 

生活者であるユーザーは、情報収集や情報発信に加え、商品の購入やサロンの予約などができるように。ビジネスユーザーは、ビジネスに必要なデータを収集したり、顧客への情報発信を行ったり、ビジネスパートナーとコミュニケーションをとったり、商品の受発注や予約管理をしたりといった、業務に必要なことがワンストップでできるようになります。企業だけではありません。メイクアップアーティスト、ヨガインストラクター、ネイリスト、フードコーディネーター、美容家など、個人でスペシャリストとして活動する人たちも含めて、「美容」を軸にあらゆる人たちが集い、つながるプラットフォームとなっていきます。

アイスタイルグループでは、こうした世界の実現を目指す「ビューティープラットフォーム戦略」を事業戦略として掲げ、その実現に向けてさまざまな取り組みを行っています。具体的には、【1. サービスの統一】【2. 独自情報のコンテンツ化】【3.BID(ビューティーID)の導入】の3つを柱としています。

 

このブログでは、私たちがどのようにビューティープラットフォームの実現に向けて取り組んでいるのか、具体的なプロジェクトを例に挙げながらお伝えしていきます。第一回目となる今回は、【サービスの統一】について。

これまで、それぞれ独自ドメインで運営していたアイスタイルグループの各種美容関連サービスを、@cosmeという一つのプラットフォームに統合していく取り組みです。

 

その第一弾として行われたのが、2015年9月の@cosmeスマートフォンサイトのリニューアルです。このプロジェクトを担当した落合さんと中原さんに、お話を聞きました。

左: ユーザーサービス本部 サービス推進部 マネージャー 落合さん
右: ユーザーサービス本部 企画運営部 マネージャー 中原さん

機能面とコンテンツ面で「コスメ」から「ビューティー」への拡張を実現

まず、リニューアルによってスマートフォンサイトがどのように変わったのかを伺いました。

 

落合:「今回のスマートフォンサイトのリニューアルにあたってのコンセプトは、『コスメ』から『ビューティー』へ。それを実現するためのリニューアル点は主に2つありました。一つはトップページのタイムライン化。そしてもう一つが、ナビゲーションバーを設置しアイスタイルグループが運営する各種美容関連サービスにシームレスにアクセスできるようにしたことです。

これまでの@cosmeは商品検索やランキングへの導線を重視したトップページの構成でしたが、それを一新。トップページをタイムライン化することで、商品情報だけでなく、編集部による特集記事、人気ブログ記事、ブランドやサロンからのキャンペーン情報、キュレーションサイトのまとめ記事など、アイスタイルグループが運営するすべての美容関連サービスからピックアップされた情報やコンテンツが時系列に表示される仕様になりました。また、クチコミやランキングは一つのメニューとして残しつつも、それ以外に『おすすめ』『Beauty』『サロン予約』『お買い物』『ポイント・クーポン』などのメニューを用意し、ナビゲーションバーからすぐにアクセスできるように。美容に関する多様なニーズに応えることのできる美容総合サイトとして生まれ変わりました」

 

このプロジェクトには大きく分けて開発面と運営面があり、開発面、つまり上述のような機能の刷新のディレクションをサービス推進部の落合さんがもう1人のメンバーとともに担当。そして、コンテンツのリニューアルという運営面のマネジメントを、企画運営部の中原さんが担当したとのことです。

中原さんがマネージャーを務める企画運営部の第1グループは、@cosmeに掲載される特集記事やまとめ記事の制作を行う部署なのですが、これらのコンテンツも、「コスメ」から「ビューティー」への拡大を意識したものに変えていったといいます。

 

中原:「これまでは、商品情報やクチコミを目的に訪れるユーザーさんが多く、商品をメインにした“モノ軸”のコンテンツの人気が高かったのですが、リニューアル後は“コト軸”、“ヒト軸”にフォーカスをずらした記事も意識的に増やしています」

 

タイムラインに表示される記事は、アイスタイルグループが運営する美容関連サービス内の情報すべて。ビューティーブログ『@beautist』 やQ&Aサイト『chieco』、キュレーションメディア『biche』や、エイジング世代向けのウェブマガジン『A-Beauty』、サロン検索&予約サイト『ispot』 や、化粧品ECサイト『@cosme shopping』など、豊富なコンテンツの中から何をトップページに表示させるか、他部署の協力を得ながらピックアップするのも中原さんの仕事。ユーザーに新しい発見をしてもらえるよう、できるだけ様々なカテゴリのコンテンツをピックアップすることを心がけているそう。

 

中原:「例えば、グループ会社の株式会社アイスタイルビューティソリューションズが運営しているサロン検索&予約サイト『ispot』はリニューアル前にも@cosmeの姉妹サービスとして運営はしていましたが、あまりうまく連携できていませんでした。リニューアル後かなりアク­­­­­­­­セスがのびており、効果を実感しています」

「探しに行く場所」から、「出会う場所へ」。能動的なユーザーだけでなくライトなユーザーも気軽に使えるサービスに

「コスメ」から「ビューティー」への拡張は、単に領域が広がり情報量が増えるということ以上の意味があります。これまでの@cosmeユーザーの主要な目的は、「化粧品を購入する際の情報収集」。化粧品は毎日買うものではないため、@cosmeを訪れるのは数ヶ月に1度、というユーザーも多かったそうなのですが、今回「コスメ」から「ビューティー」へと領域が広がったことで日々の関心事まで広く網羅できるようになり、日常的に活用してもらいやすくなったといいます。

 

中原:「トップページをタイムライン構造にしたことで、美容に関するさまざまな情報が流れてくるようになり、明確な目的を持って情報を探しに来る方だけでなく、偶然の出会いを求めて@cosmeを訪れるユーザーさんの期待にも応えることができるようになりました。

もちろん能動的に情報を探しに来てくれるユーザーさんの期待に応えられるサービスであり続けることは大前提ですが、世のなかのトレンドとして定着しつつある受動型の情報収集スタイルを好むライトなユーザーさんにも使いやすいサービスになったことで、より多くの人に@cosmeを楽しんでもらえるといいなと思っています」

 

@cosmeに来れば、美容の最新情報やトレンド情報に出会える。そんな期待を込めてサイトを訪れたユーザーの期待に応えるためには、コンテンツの質や量が重要です。今回、リニューアルにあたって中原さんのチームが用意した記事コンテンツは、コンセプトの統一などの観点から、外注はせずにすべて社内で制作を行ったそう。

 

中原:「リニューアルに合わせてまとまったコンテンツを用意する必要があったので、大変でした。負荷は大きかったと思いますが、スタッフ皆がレギュラーの業務を抱えつつ企画から制作まで1日1本以上を納品する形で取り組んでくれました。これまでとは違うことをやろうとしているので、コンセプトがずれないよう部内でミーティングを重ね、そこでノウハウを共有し合いナレッジの蓄積を行いました。また、効果のあったことや工夫してよかった点などスタッフ同士で教え合える環境をつくり、モチベーションがあげられるような運営も心がけました」

プロジェクト推進のカギは、目指す姿の共有と相手への配慮

プロジェクトの遂行にあたり、困難な局面を乗り越えたのは落合さんも同じだったようです。

 

落合:「サイトである@cosmeのトップページ改修、しかもユーザー数が急増しているスマートフォンサイト。影響範囲は大きく、関係部署との調整が難しかったです。なかでも大変だったのは、広告事業に関する部署との調整。ページの構造が変わるということは、広告メニュー自体も変わってしまうことになる。変わると効果が出るのかどうかわからず、広告主に提案しづらい。彼らも挑戦してみたいという気持ちはあっても、なかなか踏み切れないというジレンマがあったようです」

 

ユーザーにとっての最適解と、広告主にとっての最適解。相反するものを、どのように調整していったのでしょうか。

 

落合:「一番は、これから自分たちのサービスが何を実現しようとしているのかという、目指す姿に立ち戻ること。会社が戦略として掲げているビューティープラットフォーム戦略のことですが、これはユーザーさんにとっても広告を出稿していただいているメーカーさんにとっても、どちらにとってもより良いサービスにするための戦略です。なので、短期的なメリットデメリットだけでなく、長期的なビジョンを見据えて一緒に実現を目指しましょうという話をしました。とはいえ短期的な数字も気になるところだと思うので、数字としても上がる予測であるということも併せて説明しました」 

 

もちろん、その予測も単なる博打ではなく、少しずつテストをしながら検証して出した結論でした。実は落合さんはサービス推進部のマーケティンググループ所属。普段はサービス全体のKPIを見て、全体最適を考えることがミッションのチームです。

 

中原:「広告のチームも、『全体の数字を見ている落合さんが言うのなら…』という気持ちで決断してくれたように思います。落合さんはそれぞれの意見を聞きながら全体のバランスをみて調整してくれたので、適任だったと思っています」

 

実際、広告タイアップ記事のアクセスはリニューアル前後で伸びたといいます。また、ユーザーアンケートでも、「コスメだけでなく美容の多様な情報に出会える」「興味のある記事に出会える」などの項目でポイントアップするなど、ポジティブな結果が出ているそう。

 

落合:「おかげさまでリニューアルの成果が出ています。しかし、これで終わりではなく、これからもユーザーさんの反応をみながらより良いサービスに育てていきたいですね」

 

おわりに

化粧品の商品情報やクチコミを調べに行く場所だった@cosmeを、美容のあらゆる情報に出会える場所へと進化させた、今回のスマートフォンサイトのリニューアル。これにより、@cosmeトップからアイスタイルグループが運営するすべてのサービスへのアクセスが容易になり、ビューティープラットフォーム戦略の一つの柱である【サービスの統一】への第一歩を踏み出しました。

このブログでは、これからもビューティープラットフォーム実現に向けての取り組みについてお伝えしていく予定です。次回は、情報に出会える場所へと進化した@cosmeにおいて、ユーザーの期待に応えられるコンテンツを生み出していくための、【独自情報のコンテンツ化】に関する取り組みについてお伝えいたします。

 

また、変わるのはユーザー(生活者)に向けたサービスだけではありません。美容関連事業者も含め、あらゆる人が集い、コミュニケーションをとり、活動できる場所が、私たちが目指すビューティープラットフォーム。そのために、ビジネスユーザー向けのサービスも進化させていきます。こちらは第3回目でお伝えしていく予定ですので、どうぞご期待ください!

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