Beauty ✨ コンプライアンスを目指して~法務部女子たちの座談会~
July 30,2019
こんにちは、法務部コンプライアンスグループの上坂です。
私は、社内のコンプライアンス研修を担当しているのですが、皆さんから、コンプライアンスというと「難しいイメージ」「会社の利益とどう関係するのか分かりづらい」などのご意見をよくいただきます。
そこで、今回のアイスタイルブログでは、゛もっとコンプライアンスについて知ってもらいたい”という思いから、法務部女子(?)3人が先日の新卒コンプライアンス研修(※1)を振り返りながら、コンプライアンスの意義や推進活動に対する熱い思いについて、ざっくばらんに語った内容をご紹介させていただきます!
ぜひ最後までお付き合いください。
1.新卒研修について
上坂:今回の新卒研修は、新しい取り組みもありましたが、どんなところに意義があったと思いますか?感想でも構いません!
小島:朗読劇にチャレンジしたところです。全員参加必須の劇をさせられるという上坂さんの策略のおかげで、自分の枠を超えることができました(笑)
上坂さんから「これ(演劇)がコンプライアンスにとって大事なんだよ」と言われたけど、最初はホントにこれ必要かなって思いました。最終的にはチャレンジして良かったですけど。
上坂:私が提案することは、大抵まず「これ必要?」って言われますよね(笑)
川上:わたしも、法務ってこんなこともやるんだ~っていうのが最初の感想でした。
上坂:確かに、法務がやりそうにないことですよね。
でも、だから面白いなって思うんです。面白いことじゃないと人は興味を示さないものだし、特にコンプライアンスなんて興味がある人のほうがおかしいし(笑)
法務部員(一見堅物そうな人たち)が演劇をすることで、少しでも興味をもってもらうことに意義があると思っています。
川上:研修が終わったあと、各署から反響がありましたよ!他部署の方から「面白い研修をやったと聞きましたよ」とか、実際に研修を受けてくださった新卒の方から「コンプラ研修楽しかったです!」と言っていただいたり。社内での「法務部」の知名度も上がったのではないかと思います。このように社内のみなさんに法務部を知っていただいたり、興味を持っていただいたりすることで、法務部がより身近な存在となり、気軽に相談していただけるようになればいいなと期待しています。
上坂:新卒たちの取り組みに対しては、どのような印象を持ちましたか?
小島:とても真剣に一生懸命取り組んでいるなぁと思いました。
上坂:「研修なんて」って斜めから見ている新卒はいませんでしたよね。
小島:ひとりもいませんでしたよ。熱くなるあまり採点基準にもすごくこだわっていて、一生懸命すぎじゃない?って(笑)
上坂:チーム対抗ですからね!
川上:私も、すごく真面目に取り組んでくれているなという印象でした。グループディスカッションのときも、問題提起や反対意見を積極的に発言していましたし。具体的な法律名は出てこないけど、なんかこの行動怪しいなって気がついて、そこから議論が深まっていくという場面があって、法律を知らなくてもちゃんとコンプライアンスセンサーが働いている!って感じました。
上坂:まずは、なんか怪しいぞって気づくことが大事ですよね。そこに気がつければ、あとは法務に「これ大丈夫ですか?」って確認すればいいわけですから。
上坂:新卒研修を含めて、今後の課題と考えることはありますか?
小島:新卒研修に限ったことではないですが、研修後のフォローアップを充実していければと思います。
研修での疑問点に回答するだけじゃなくて、本配属された先で困っていることや、日々の業務で生じた疑問に対して相談に乗る機会を設けるなどしていきたいですね。
上坂:そうですね。私は、本配属から1年後や3年後にもう一度同じような研修を行うのもいいかなと考えています。業務を経験した後だと、また違う気づきがあるんじゃないかなと。
※1 2019年新卒研修
架空の物語(“Hello!@cosme”を模した当社主催のイベントに新卒社員がスタッフとして参加し、様々なコンプライアンス問題に直面しながら業務を遂行するというストーリー)のなかからコンプライアンス上問題となる言動を見つけ、それがなぜ問題となるのか、その理由をチームで議論し、検討結果を発表する。検討結果を法務部員が配点表をもとに採点し、各チームで点数を競う。
2.コンプライアンスについて
上坂:話は少し立ちかえりますが、そもそも、コンプライアンスを推進する意味ってどんなところにあると思いますか?
小島:会社は、ゴーイングコンサーン(事業の継続)と言われるように、ミッションの下に走り続け、利益を生み出し続けることを使命として、かつ、その責任を社会に対して負っています。コンプライアンスは、社会に対するこの責任を果たすという意味において、事業の継続に必要不可欠な「仕組み」の一つであり、コンプライアンスの推進は、会社が利益を追求するための「仕掛け」でもあるといえると思います。会社の皆さんにも、コンプライアンスは、会社の利益と切っても切り離せないことを、そもそも理解してもらう必要がありますよね。
日々、コンプライアンスの推進活動を進めている、上坂さんにとっては、どうですか?
上坂:私は、推進活動をしながらも、ずっとコンプライアンスって何なんだろうって考えていたんですが、最近ひとつの結論に辿り着いたんです。
コンプライアンスは、「会社を守り、従業員を守るもの」なんだと。
業務の適正を確保するための体制づくりをすることで、不祥事による企業価値の毀損や信頼の低下を防止してステークホルダーの利益を守り、パワハラやセクハラ、過重労働などが起きない労働環境づくりをすることで従業員の利益を守る。これらが有機的に機能することで、従業員が能力を活かしつつ意欲をもって“会社の利益”を生み、それが会社の“サスティナビリティ(持続的な発展)“につながっていくのだと思います。
上坂:次に、私たちが目指す“Beauty コンプライアンス”について、掘り下げてみたいと思います。
川上:聞き馴染みのない言葉ですが、どうしてこの言葉を選んだのですか?
小島:コンプライアンスの推進には、「法令やルールを守ろう」とか「倫理観をもとう」と言うだけではなくて、「なぜ、そうしなければならないのか?」を伝えることがとても大切です。そこで、分かり易いコンセプトがあるといいと思ったのです。
アイスタイルグループのミッションは、“Beauty×ITで世界№1企業に”ですよね。コンプライアンスという観点からも「健全で美しい会社」を目指して、“Beauty コンプライアンス”をコンセプトに掲げました。
ここでいう、“Beauty”とは、①第一に健康・健全であること、②芯の強さを持つこと、③透明性・清廉性を、イメージしていて、これは企業にもあてはまると思うのです。
上坂:「芯の強さ」は、コンプライアンスとどう関わってくるんでしょうか?
小島:分かり易くいえば、流されないとか、一貫性をもつということで、時代や社会の変化があるなかで、会社として一本通すべき、どんな時でも見失うべきではない筋をもつ、ということです。
上坂:会社としてコンプライアンスに対する基本的な価値観を共有することで、なにか問題が起きたときに一貫性のある姿勢をとれるのは、とても大切ですね。
上坂:最後に、社員たちにコンプライアンスをどう伝え、どう推進していったらよいかを伺いたいと思いますが、私としては、これからも、“コンプラえもん(※2)”と一緒に草の根活動をしていきたいなと思っています。
今は、社内のコンプライアンス通信の4コマ漫画に登場するだけですが、いつか等身大のコンプラえもんと社内パトロールをしたりしたいと思っています(笑)
小島:海外グループ会社の従業員向けに、いつもの4コマ漫画の英語版を作るのもいいかも。そこでコンプライアンスに対する基本的方針を共有していけたらいいですね。
川上:私は、この課題はすごく難しいなと感じています。経営に関する方針ならアップデートミーティングや社員総会などで定期的に共有する機会がありますが、コンプライアンスの方針を伝える機会はあまりないので。案件ベースで伝えようとすると時間がかかるし対象者も限られてしまう。一方で、イントラネットなどで全体に発信したとしても「自分ごと化」できないのではないかと思うので、とても悩ましいと感じています。
上坂:確かに、コンプライアンス方針を浸透させるのは容易ではないと思います。でも、アップデートミーティングなどで、吉松さん(当社代表取締役社長)がアイスタイルのヴィジョンやミッションを毎回語るのと同じで、何度も繰り返し伝えていくことで徐々に浸透していくものだと思います。なので、定期的にイントラネットで発信したり、ポスターを掲示したり、折に触れてお話ししたりして、地道に伝えていくしかないかなと思います。
小島:そのとおりですね。また、こうゆう風に、法務部のメンバーで、コンプライアンスについてじっくり語る機会を設けて、意識の共有を図ることも大切だと改めて思いました。
上坂:そうですね。今日は、ありがとうございました。
※2 コンプラえもん
法務部のゆるキャラであり、コンプライアンス推進隊長。 人情味あふれる性格でありながら、コンプライアンス違反を断固許さないという強い信念をもっている。